こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。
今回のテーマは「顧問契約の費用対効果」です。
「顧問弁護士なんて、大企業が雇うものでしょう?」
「うちではトラブルは起きたことはないから顧問弁護士はいらない」
「何かトラブルが起きた時に頼めばいいから、毎月の固定費は払いたくない」
多くの中小企業経営者様から、このような本音を耳にします。確かに、何も起きていない平時に月額数万円のコストを支払うのは、無駄に思えるかもしれません。
しかし、実は「何か起きてから弁護士を探す」のが、コストパフォーマンスが悪いことが多いことをご存じでしょうか?
本記事では、月額5万円程度の一般的な顧問料で、経営にどのような変化と金銭的メリットが生まれるのか、その内容を解説します。
「スポット依頼」と「顧問契約」の決定的なコスト差
まず、トラブルが起きたときや依頼事項が発生したときに単発(スポット)で依頼する場合と、顧問契約している場合の費用の違いを見てみましょう。
スポット依頼の場合:
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- 着手金・報酬金:正規料金(割引なし)
- 契約書チェックも割高になりがち
- 見えないコスト:信頼できる弁護士を探す時間、一から事業内容を説明する手間、対応が遅れることによる損害拡大
顧問契約の場合:
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- 着手金・報酬金:一定の割引が適用されることが多い
- 契約書チェックで割引のあるタイムチャージによる対応も可能
- 最大のメリット: 電話一本・メール一通で即時対応。「初動」が早いため、問題発生前に予防でき、または、ボヤのうちに鎮火できる
このように、年に1回でも大きな契約書チェックや紛争案件があれば、割引分だけで顧問料の大半の元が取れてしまうケースも珍しくありません。
具体的な「費用対効果」が出る3つのシーン
具体的にどのような場面で「元が取れる」のでしょうか。例えば、以下の3つのシーンが考えられます。
①売掛金の回収(キャッシュフローの改善)
「数十万円の売掛金が回収できていないが、弁護士に頼むと費用倒れになる…」と諦めていませんか?
顧問弁護士がいれば、「弁護士名義の督促状」(内容証明郵便)を安価かつ迅速に送付できます。経営者名義の督促とは相手の反応が異なり、支払いに応じる確率が上がると考えられます。
⇒年間70万円程度の未回収金が減れば、それだけで顧問料以上のプラスになり得ます。
②契約書のリーガルチェック(将来の損失回避)
ネット上の契約書ひな型を使い回していませんか?取引先から提示された契約書をそのままハンコを押していませんか?
「不利な条項」や「損害賠償の上限がない条項」を見落としてサインした場合、数年後に数百万、数千万円の損失を被るリスクがあります。
逆に、想定している取引にそぐわない契約書を使用していると、相手方に損害賠償請求ができなくなるリスクもあります。
⇒顧問料内で日常的に契約書をチェックすることで、会社の経営に悪影響を与えかねない地雷を事前に撤去できます。
③従業員トラブルの予防(時間コストの削減)
「問題社員を解雇したい」と考えて、いきなり解雇通告をするのは極めて危険です。不当解雇で訴えられた場合、解決金として月給の数ヶ月~1年分以上の支払いを命じられるリスクがあります。
⇒顧問弁護士の指導のもと、正しい手順(指導記録、配置転換など)を踏むことで、訴訟リスクを最小限に抑えられます。
「法務部員を1人雇う」より圧倒的に安い
もし、社内に法務担当者を1名採用しようとすると、どれくらいのコストがかかるでしょうか?
例えば、以下のコストがかかります。
- 給与(月25~30万円×12ヶ月)+賞与 = 年収約400~500万円
- 社会保険料、採用コスト、教育コスト
これに対し、顧問弁護士(月額5万円とする)ならば、年間60万円程度です。法務担当者の約10分の1のコストで、法律のプロフェッショナルチームを味方につけることができます。しかも、社員は退職するリスクがありますが、顧問弁護士には退職リスクはありません。
社外への「信用力」という価値
Webサイトの会社概要やパンフレットに「顧問弁護士:〇〇法律事務所」と記載することの効果も大きいです。
- 取引先に対して:「コンプライアンス意識の高いしっかりした会社だ」という信頼を与えることができます。
- 反社会的勢力や悪質クレーマーに対して:「ここは弁護士がついているから、無茶な要求は通らないな」という牽制(抑止力)として働くことが期待できます。
顧問弁護士は「安心を買う」以上の「経営戦略」
月額数万円の顧問料は、何も起きない月には「掛け捨て」に見えるかもしれません。しかし、それは「経営者が法務の不安から解放され、本業に100%集中するための投資」でもあります。
経営者の時給はいくらでしょうか?ご自身でネット検索をして法律を調べる時間のコストを考えれば、プロの知見を利用できる顧問契約は、極めて合理的な投資です。
当事務所では、御社の規模やニーズに合わせた「顧問プラン無料診断」を実施いたします。
「うちはまだ小さいから…」と遠慮される必要はありません。むしろ、小さな会社こそ、たった一つのトラブルが命取りになります。
まずは、現在の経営課題について、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
 | この記事の執筆者:坂下雄思 アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所後、野村綜合法律事務所への移籍、UCLA LLM修了、ニューヨーク州司法試験合格を経て、法律事務所Zに参画。同時に、自身の地元である金沢オフィスの所長に就任。労働事件では企業側を担当。 |