金沢弁護士会所属

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法律コラム

【M&Aの罠】会社を1億円で売却したハズが…売却後に買手から数千万円の請求

「後継者もいないし、そろそろ会社を大手に売却してハッピーリタイアしよう」 北陸で事業を営む経営者も含め、こうしたM&A(会社売却)を選択する方がここ数年で急増しています。 信頼できるM&A仲介会社の手によって素晴らしい買手企業とマッチングし、従業員の雇用も守られ、手元には数千万円の売却益が残る――。一見、完璧なハッピーエンドに思えます。 しかし、M&Aの世界には、「契約書にサインして、お金が振り込まれた“後”に始まるトラブル」があることをご存知でしょうか。 今回は、会社売却を実行し、売却後のトラブルに遭遇した、ある地方の売手社長のストーリー(フィクション)をベー…

2026.07.01
事業承継・M&A

【先代からの付き合いだけで大丈夫?】二代目・三代目経営者が「顧問弁護士の見直し」を検討すべき3つのサイン

石川県や富山県、福井県をはじめとする北陸地方には、歴史ある老舗企業や、地域に深く根ざした同族(ファミリー)企業が数多く存在します。近年、こうした地場企業において世代交代が進み、30代〜50代の若い「二代目・三代目経営者」へ経営のバトンが引き継がれるケースが活発に行われています。 新社長に就任し、「社内のDX(デジタル化)を進めたい」「新しいビジネスモデルに挑戦したい」「他社との提携やM&Aで事業を拡大したい」と、攻めの経営に舵を切る方も多いのではないでしょうか。 しかし、その一方で「法務体制(顧問弁護士)」だけが先代の時代のままで止まっているケースが多々見受けられます。 「創業期…

2026.06.29
顧問契約 事業承継・M&A

【毎月〇万円払っているから安心】は間違い?固定残業代が「無効」になるリスク

北陸地域の企業から、よくお聞きする言葉があります。 「うちは基本給とは別に、一律で月5万円の『営業手当』を支給しているから、残業代の不満は出ないはず」 「『みなし残業代』として毎月定額を払っているから、残業代の計算や支給はこれで完結している」 このように、定額の手当を支払うことで残業代を支払ったつもりになっているケースは、北陸の中小企業で広く見られます。 しかし、この「固定残業代(みなし残業代)」を正確に理解していないと、裁判や労働審判において固定残業代制度そのものが「無効」と判断されるリスクがあります。 もし制度が無効とみなされれば、これまで良かれと思って支払っていた手当は単なる「…

2026.06.26
残業代請求対応 労務問題

顧問弁護士は本当に「高い」のか?月額5万円で得られる「費用対効果」

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは「顧問契約の費用対効果」です。 「顧問弁護士なんて、大企業が雇うものでしょう?」 「うちではトラブルは起きたことはないから顧問弁護士はいらない」 「何かトラブルが起きた時に頼めばいいから、毎月の固定費は払いたくない」 多くの中小企業経営者様から、このような本音を耳にします。確かに、何も起きていない平時に月額数万円のコストを支払うのは、無駄に思えるかもしれません。 しかし、実は「何か起きてから弁護士を探す」のが、コストパフォーマンスが悪いことが多いことをご存じでしょうか? 本記事では、月額5万円程度の一般的な顧問料で、…

2026.06.24
顧問契約 契約書作成・チェック 債権回収 労務問題

事業承継の準備をしよう~できることから、ひとつずつ~

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは「事業承継の準備」です。   「引退も考えたいが、後継者をどうすればよいのか分からない」 「子供たちに会社を任せられるか不安だ」 「事業承継をするには何をしたらいいのか分からない」   色々なことを思いながら、日々の業務に忙殺されて、腰を据えて考えることができていない経営者の皆様も多いかと思います。 そのような場合には、弁護士に相談して、ひとつずつ問題を整理していくことが考えられます。 事業承継の方法や後継者の選び方については、こちらの記事に概要をまとめておりますので、ご参照ください。 この…

2026.06.23
事業承継・M&A

「トラブルが起きる前に」~中小企業が最低限整えるべき法務チェックリスト~

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは、「中小企業が最低限整えるべき法務チェックリスト」です。 中小企業の法務トラブルの多くは、「予防できたはずの問題」です。 契約書の不備、従業員との認識のズレ、売掛金の回収遅れ──。 こうしたトラブルは、実は“起きてから”弁護士に相談すると、時間・コスト・社内負担が一気に膨らむ傾向があります。 しかし、裏を返せば、最低限の法務体制を整えておくだけで、多くのトラブルを回避できるということでもあります。 「何から手をつければよいかわからない」 「うちは小規模だから本格的な体制は難しい」 そんな企業のために、この記事では“…

2025.11.28
契約書作成・チェック クレーム対応 債権回収 労務問題

株式譲渡と事業譲渡、何が違う?企業法務に精通した弁護士が解説

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは「M&A取引の類型(スキーム)」についてのお話です。  M&A取引は昨今多く行われていますが、一口にM&A取引と言っても、その内実は様々です。 株式を譲渡することもあれば、事業を譲渡することもありますし、会社分割・合併といった手続が登場することもあります。 どのような類型(スキーム)を採用するかという点は、主に税務メリットをとれるかという観点から検討されることが多いですが、法的な観点からも特有のメリット・デメリットがありますので、その点も理解したうえでスキーム選択を行う必要があります。  この記事…

2025.11.25
事業承継・M&A

事業承継の契約書はどうしたらいい?企業法務に精通した弁護士が解説

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは「事業承継の契約書」についてのお話です。  「いよいよ事業承継のタイミングが迫ってきた。第三者に譲渡するにはどうすればいいのか?」 「事業承継に関して契約書は作成しなければならないのか?どうやって作成すればいいのか?」  このようなお悩みを抱えている経営者の方も多いのではないでしょうか。  事業承継には様々な方法がありますが、どの方法を採用するにしても、第三者への事業承継を行うのであれば、契約書の作成は必須です。 もっとも、具体的にどのような契約書を作成すればいいかは分からないという方が多いと思います。  そこで、こ…

2025.10.17
事業承継・M&A

法務部員・担当者が退職してしまったら:弁護士を活用!

こんにちは。法律事務所Zの弁護士の坂下雄思です。 今回のテーマは「法務部員・担当者が退職してしまったら」についてのお話です。 「当社の法務部員が退職してしまい、他の従業員にしわ寄せがきている」 「この採用難の中でこれから新しい法務部員を育てようと思うと時間とコストがかかるし、何よりも業務が進まない」 このようなお悩みを抱えている事業者の方も多いのではないでしょうか。 昨今の人材不足の波は、法務部員や法務担当者についても押し寄せています。 また、転職が容易になっており、特に法務人員については売手市場の環境が続いているとも言われています。 もちろん、法務部員や法務担当者に長く勤続して…

2025.07.02
契約書作成・チェック

【北陸の技術を守る】英文秘密保持契約(NDA)の解説:交渉で見逃せない3条項

石川県や富山県をはじめとする北陸地方には、世界や国内で高いシェアを誇る「グローバルニッチトップ」な製造業・部品メーカーが数多く存在します。 近年、海外の企業から「貴社の優れた技術を活用して共同開発をしたい」「自社製品に組み込む部品を供給してほしい」といったアプローチを受け、商談が始まるケースが増えていると聞きます。 海外企業との商談や技術提携において、最初に締結される契約が「秘密保持契約(Non-Disclosure Agreement)」(以下「NDA」といいます。)です。 NDAは比較的シンプルな契約書と思われがちですが、実は注意点が多い契約でもあります。特に英文NDAは、日本企業に…

2025.07.02
契約書作成・チェック 事業承継・M&A 英文契約・国際法務
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